日本の離島、その歴史を探る

国産み神話から見る、日本の離島

国産み神話から見る、日本の離島

日本を語るには、まずは日本神話から

日本は島国である、と誰もが知っている情報をそのまま述べているだけだが、改めてみると日本という国が狭いように見えて、意外と広いことを窺い知ることが出来る。各地に点在している文化や伝統、更に地域事に根付いている歴史や風土といった観点で見ても、一重に島国というだけでは語れない歴史が詰め込まれている。それに関してはどの国においてもそうだ、アメリカでもロシアでも、そしてEU諸国といった各地域にそれぞれ、築かれていた歴史を元に現代でその形を確固たるものとしているのは、言うまでもない。だが日本とそのほかの地域ではやはり違う、特にその内容の差異を主に述べるとするなら、自国に対しての愛国心に似た、どこか故郷に対して感傷的な面持ちが薄いというところだ。

すべての日本人に当てはまるわけではない、この問題は考えようによっては由々しき事態になりかけていると感じ取ることも出来る。問題としての難しさは一見して簡単そう、もしくは理由が理路整然として語れるものではない、ではいかなる点で問題として考えていかなければならないのか、それは地域に対して深く熟知しているかどうかという点だ。最近の若者、といっても筆者もそれほど年を取っているわけでは無いので言葉に少々違和感を覚えるが、生まれ住んだ土地にて語られている歴史をどれ程の若者が知っているかという点についてである。残念なことに、最近ではよほど自分が住んでいる街に対して愛着心を抱いていなければその歴史を知ろうとしない人が少なからず存在している。信じられないという声が聞こえてくるかもしれない、しかし熱心に調べたりするなど、何かしら地域に密着するだけの活動を行わない限り、歴史を知ろうとはしないだろう。

これは日本だからという土地柄も関係しているかもしれない、どうしてかと聞かれると少し複雑になっているが、おそらく国民意識というレベルで測れるだけの天秤が起動していないというところだ。ただこうした現象は海外では珍しい、というより日本だからこそ確認されている。その原因となった理由に関しては、諸説存在しているが今回は一先ずそこまで深くまで触れないでおこう。

日本の地域といっても都道府県と存在しており、その数も山ほど眠っているが、今回はそうした島国として見た日本神話における日本誕生の折に生まれた島について話をしていこう。ただ日本神話といっても非常に範囲が広いため、今回は主にイザナキノミコトとイザナミノミコトによる、『国産み』を参考に考えていく。

日本の離島について

日本は本州そのものが離島として数えられるが、それ以外にも地図を広げてもらえれば分かるが軽く見積もっても1,000以上の島が存在している。ここでいうところの島とは有人・無人に関係なく点在している離島のことを意味している。その中で大きさはもちろん、人が最も多く住んでいるのは本州であるのは言うまでもない。ちなみに本州の面積は世界に存在している島国の中でも7位にランクインしており、世界としてみても人が言うところ特別狭いわけでは無いということだ。

ただ本州は日本神話において一番最後に創造された場所であり、一番初めに誕生した離島はその他にある。誕生した順番については古事記と日本書紀によって異なる。では主にどんなところで違いがあるのかを見てみよう。

古事記の場合 日本書紀の場合
淡路島 淡路島
四国 本州
隠岐島 壱岐島
筑紫島 筑紫島
壱岐島 隠岐島・佐渡島
対馬 越洲
佐渡島 大洲
本州 吉備子洲

神話として見た場合、どちらが最もらしい観点で書かれているのかは言うまでもな古事記だ。日本という国においてもっと古い史実書として見られていることもあって、信憑性に関して言うならば古事記における誕生経緯を信じた方がいいだろう。

ただこうして日本書紀における国生み神話を傍観してみると、古事記とは島の誕生順が大きく異なっている部分もあるが、中には共通している所もあるため、それだけでも非常に勉強し甲斐があるというものだ。その中でやはり大きく異なる点といえば『本州の誕生した順番』だ。古事記では数多く存在している島、その中でも島を創造した日本神話を代表する神『イザナギノミコトとイザナミノミコト』の2人が作り出した『第八島』の中で、古事記では一番最後に創られたと解釈しているが、日本書紀では淡路島の次に作られた島となっている。

創られた経緯を見る

では簡単にこれら第八島を含む、日本創造までの神話となっている『国産み神話』について話をしていこう。

まず最初に、日本は影も形もない事はもちろんだが、それ以前にそもそも大地と呼べるものが存在していなかった場所だった。そこへここでは無い何処かに存在している別天津神たちによって生み出された1組の男女神が、漂うだけで形を成していなかった大地に形を作るようにと命令する。その命令された神こそ、イザナギとイザナミとなっている。そうして降り立った大地を形成するため、まず2人は別天津神から与えられた天沼矛を用いて、天浮橋に立って矛をかき混ぜていく。そうして出来上がったのが日本最初期に存在していたと考えられている『オノゴロ島』であり、そこでイザナギとイザナミは結婚し、性交して島国を生み出していく。そうして出来上がったのが上記に紹介した第八島だ。

この中で淡路島が最初に創られたのは古事記でも、日本書紀の幾らかの説でも共通している。淡路島を訪れた事がある人は分かると思うが、その眺望はまさに国産みの舞台となっただけの事はある見ごたえのある風景が広がっている。そういう意味では観光する際には雅な光景を楽しむことが出来るわけだが、一先ずその点については置いておくとしよう。

こうして日本は出来上がる

イザナギとイザナミの国産みは最初の時こそうまく行かなかったが、その後は順調に自分らの子供となる国を作り出すことに成功すると、次に第八島へ続く六島を生み出していく。こうして出来上がったのが日本という国が誕生したと言われている。

ここまでの話だけなら聞いた事がある人もいるかもしれないが、そもそも自分から率先して知ろうとした人がいるかどうかという点については少しばかり考えなければならないことが多々ある。歴史を知ることで確かにこれまで見れなかった地元の特徴を改めて観察することができたり、また日本を歴史という角度から改めてみるとこれほど奥深いものだったんだなぁと感じられるだろう。今回紹介した国産みは日本神話における冒頭部分に当たるところだ、ここから更に有名な話がいくつも出てくるわけだが、国産み神話に関しては意外と知らないという人がいてもおかしくないと思う。

筆者は個人的に日本神話を勉強していたこともあって、神話を通して日本がどのようにして誕生したのかを知ったとき、素直に面白いという一言が脳裏をよぎった。

この頃は仲良しだったイザナギとイザナミ

日本神話で面白いのは正直この後なのだが、ここまではイザナギとイザナミは互いを素直に愛し合っていた関係だったことは言うまでもない。結果として数多くの神々を生み出し、イザナギは天照大御神といった有名神を作り出すことになるが、この国産みで面白いのは国を作る際のことだ。

オノゴロ島を作り出すことに成功した二神は次に島を作り出すため、互いの成長しているところと、成長していないところを掛け合わせることで島を作り出そうというもの。いわゆる性交をして誕生させようというものだが、第八島までに誕生した子供の数は『10人』だったということだ。但し二神にとって最初に生まれた残り二人は自分達の子供ではないとして見捨てられてしまう。どうして見捨ててしまったのか、それは島として相応しくない存在だったからだ。

何とかして島を作り出そうとした結果が二度招いてしまったため別天津神相談を依頼すると、原因はイザナミがイザナギを誘っていることにあるというものだった。おそらくは女性から男性を誘惑するのではなく、男性から女性を誘惑してこそだめだという事が判明する。アドバイスを受けて次の島国を作り出すために、今度はイザナギからイザナミへと誘って行為に浸り、無事に誕生したのが淡路島となっている。

かくもこうして何とか日本を作り出すことに成功したイザナギ夫妻だったが、後々における展開を考えると幸せな時期は長くは続かないことも同時に暗喩してると、取れるところがあるかもしれない。

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